以下の内容は、当院院長が中京テレビの健康ナビに出演した際にお話しした内容の要約です。
女性「とにかくのどが痛かったです。ご飯も痛くて食べれなくて、声を出すのが大変でした。病院へ行ったら、即入院でした。」
のどの痛みからカゼをひいたと思い、かかりつけの内科を訪ねた女性。そこで、軽いカゼと診断され、ひと安心。
しかしその夜、急に熱が出て、息苦しくなり、救急車で病院に運ばれたのです!
この女性の病気は・・・
「”急性喉頭蓋炎(きゅうせいこうとうがいえん)”の可能性があります。」と、あさこうクリニックの浅野幸一郎院長。
この病気は、のどの気道をふさぎ、腫れがひどい場合には、呼吸困難になる可能性があるのです。
喉頭蓋(こうとうがい)とは気管と食道の分かれ目にあるフタ(蓋)のような部分。食べ物が気管に入らないように、弁の役割を果たしています。
”急性喉頭蓋炎”とは、喉頭蓋がカゼなどによって炎症を起こし、大きく腫れあがる病気なのです。
正常な状態と比べてみると、喉頭蓋が大きく腫れあがり形が変形しています。
「喉頭蓋は、口を開けただけでは見ることができません」と、浅野院長。
のどの奥まで見る耳鼻咽喉科でないと”急性喉頭蓋炎”の発見は難しいのです。
しかもこの病気の特徴は、発症からわずの時間で急激に悪化すること!
その理由は、カゼでのどに炎症が起きても、膿や分泌物はのどの周囲の組織に吸収され極端にに腫れることは少ないです。
しかし、喉頭蓋は軟骨と粘膜でできているので膿などは吸収されずにたまり続け、急激に腫れあがってしまうのです。
カゼ気味で、こんな症状があったら要注意!”急性喉頭蓋炎”かもしれません!
”急性喉頭蓋炎”の診察は、ファイバースコープを使い、のどの奥の喉頭蓋の晴れを調べます。発見が早ければ薬で治療できるのです。
「のどの痛みが強く、物が飲み込めない時や、声が出しにくい、息がしにくいといった症状がある時には早めに耳鼻咽喉科へ行ってください」と、浅野院長。
普通のカゼが引き起こす”急性喉頭蓋炎”、自分の症状に注意することが大切ですね。